この度、2ヶ月間の独学で簿記2級に94点で合格できましたので、実際に使ったテキストやかかった時間、おすすめの勉強方法などについてまとめます。
簿記2級の試験概要
どの参考書にも載っていますが、簡単にご説明しますと以下の通りです。
- 商業簿記(第1~3問)と工業簿記(第4~5問)の全5問構成
- 商業60点+工業40点=100点満点のうち70点以上で合格
- 試験時間は90分
- 年3回のペーパー試験 or いつでも受験可能なネット試験
- 受験料4,720円+事務手数料550円=合計5,270円
簿記2級から工業簿記が追加になるので、試験範囲がぐっと広がります。が、数学が得意な方は割と点数を稼ぎやすい分野だと思いますので、恐れずに進みましょう。
簿記2級の客観的な難易度と勉強時間
通信学習大手ユーキャン様の公式サイトによると、簿記2級合格に必要な勉強時間は『簿記経験者なら250~350時間、初心者なら350~500時間ほどが目安』と紹介されています。1日2時間、1か月60時間勉強できたとして、4~8か月ほどの期間がかかる計算です。
およそ半年間も継続して勉強するというのは簡単なことではありませんよね。もちろん学習時間には個人差がありますが、真面目に勉強しないと合格は難しい資格だということが伝わってきます。
2ヶ月で合格した学習スケジュール
- 9/10~10/10 商業簿記テキスト1周(約1か月)
- 10/10~10/24 工業簿記テキスト1周(約2週間)
- 10/24~11/3 予想問題集 4回分(約10日)
- 11/4~11/9 直前予想模試 4回+ネット模試4回(約1週間)
- 11/10 ネット試験本番 → 94点で合格!
最初は2ヶ月で終わらせる気は全く無かったのですが、テキストを終わらせたあたりからギアが1段あがりました。また、ネット試験ならいつでも受験可能なので、手ごたえを感じたら思い切って受験するのが良いかと思います。
勉強方法やコツ
ゲームやYoutubeを封印する
私は、だらだらYoutubeを見るのが得意な人間でして、更にFPSゲームのAPEXも大好きなので、隙間時間はほとんどエンタメに消費していました・・・
が、これらを封印することで勉強時間を作り出しました。「これができたら苦労せんわ!」という声が聞こえてきそうですが、なんだかんだで勉強時間の確保が最初の一歩だと思います。
テキストは早めに終わらせる
私の勉強方法は、テキスト→問題集→直前問題集の順で、しごく普通です。
ただし、圧倒的に学習効果を感じたのは問題集を解き始めてからでしたので、テキストはとにかく早く終わらせることをおすすめします。テキストにも例題はついていますが、過去問からの一部抜粋でしかないので、大問1つを解き切る力はつかないと思います。
私は商業簿記を約1か月、工業簿記を約2週間で終わらせましたが、完全理解よりもまずは学習範囲の全体像を理解することを優先しました。そして、理解が曖昧な分野は過去問をやったときに絶対に解けないので、「あーなんだっけこれ」と復習する方が身に付くと感じました。
最初は時間をかけて過去問を解く
テキストを終わらせたら過去問に進みましたが、私は最初の5回分くらいは壊滅的に解けませんでした。第1問や第4問の簡単な仕分けくらいは解けそうですが、その他はおそらく全滅しますのでやる気を失わないように覚悟しましょう。
従い、最初は時間配分などは全く気にせず、解けない問題をあぶり出して、その度にテキストを読み返しながらしっかり理解することに時間を使いましょう。ここで何となく分からないまま次に進むののが一番やってはいけないです。
私も最初は解き切ることができず、解けたと思ったら最初の方で書き間違えていて、結局30点くらいしか得点できず、何度も冷や汗をかきました。
面倒でも何度も書きまくる
商業簿記の連結処理の問題はその仕分けだけでB5用紙を半分以上使いますし、工業簿記は図を描いて解く問題が多いです。問題を解くためには、与えられた仕分けを紙に書くしかないので仕方ないのですが、やはりめちゃくちゃ面倒です。その分、せっかく書き上げたのに丸々間違っていたときの喪失感は半端ではないです。
しかし、めげずに書きまくることで確実に理解は深まりますし、あとで振り返った時に問題を解いていた際の思考を思い出すので、いつの間にか自分だけの超優良テキストに昇格します。ちなみに私はノートではなくルーズリーフ派でしたが、数えたら100枚くらい使ってました。
最後の追い込みにネット模試を解く
過去問題集に真面目に取り組みとにかく書きまくるうちに、徐々に問題が完答できるようになってきますので、仕上げにネット模試を解きましょう。システムの仕様も本番と全く同じなので慣れるためにも必須です。
ネット模試のメリットは解答をそのまま画面に打ち込めるので、筆記試験と違って用紙に解答を書き込む必要がないという点です。解答用紙への誤記を防げるだけでなく、解答効率が圧倒的に良いので、最後の追い込みとして解きまくるのにうってつけです。
ネット模試はTAC系の問題集を買えばパスワードがついており、書籍連動DLサービス(公式ページ)で模試のアプリがダウンロードできます。模試の結果は以下のように本番さながらの形式で出してくれます。
おすすめのテキスト
テキストは正直どれでも良いと思いますが、私はTAC出版の「スッキリわかる」シリーズを使いました。テキスト選びに悩むのが一番時間が持ったないので、何となく良いと思ったテキストを選べばOKです。ちなみに、TAC出版の直前予想模試「あてる」は試験直前に見直すべき仕分けなどがピンポイントで一覧になっていたので、とても使いやすかったです。
絶対にネット試験で受験すべき理由
私はネット試験で受験しましたが、紙で解答するよりも確実に画面打ち込み解答の方が楽ですし、メリットが多いと感じました。これから受験を申し込む方はぜひネット試験をご検討ください。
- いつでも受験可能なので便利
- 解答は画面打ち込みなので用紙書き込みより確実に楽
- 画面右下に残り時間が表示されるので時計を見なくて良い
- 試験終了と同時に合否が分かる
簿記3級は無くても合格可能
簿記2級の前に3級も取得しておいた方が良いのだろうか?と思う方は多いはず。
かくゆう私はというと、およそ6年前に簿記3級を取得済なので完全初心者ではないです。が、正直6年も経つと内容はすっかり抜け落ちており、結局一から出直しましたので、3級を取得していなくても合格はできます。
しかし、当然簿記3級の知識がある方が飲み込みは早いでしょうから、時間に余裕がある方は3級→2級の順に勉強していくのが良いでしょう。また、3級が取得できた方は知識が薄れないうちにすぐ簿記2級の準備に移行することをおすすめします。
最後に
今回は「簿記2級に短期集中2ヶ月で合格するために実際にやったこと」について書きましたが、理解度や集中力、勉強時間の確保可否など様々な面で個人差がありますので、やはりご自身の生活習慣にあったやり方で学習するのが何よりも大事だと思います。
ちなにに私は飽き性で長続きしない性格なので、「さっさと終わらせたい・・」という超ネガティブな理由で一生懸命がんばりました。
資格の勉強に関する記事
簿記以外にも資格試験の勉強について記事にしていますので、ぜひご覧ください。
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